牧之原台地の奇跡

牧之原台地の歴史

当園がある牧之原台地は、静岡県牧之原市を中心に島田市・菊川市にまたがって広がる日本一の製茶地帯です。標高40~200mの山肌に沿って幾重にも連なる茶園の面積は約5000ヘクタール。静岡を代表する景観のひとつとなっており、2005年には「人と自然が織りなす日本の風景百選」に選定されています。

今でこそ、美しい茶園が広がっていますが、かつての牧之原台地は原生林でした。

牧之原台地が茶園になるきっかけは、1867年(慶応3年)の大政奉還です。江戸から明治に入ると、新政府は職を失った士族層の救済策として、未開拓地の開墾を奨励。その先陣を切ったのが牧之原台地の開拓でした。  明治2年に15代将軍・徳川慶喜の家臣であった元士族達が開墾を開始。さらに明治3年、新政府が大井川の川越制度を廃止したことで、大井川の川越人足も職を失い入植。これが後に日本一の茶園地となる牧之原地域の 本格的な開拓のはじまりと言えます。  しかし、台地には川も無く、それまで人の手も入ったことのない荒野の開拓は想像を絶するほどに厳しく、 雨水のみの荒れ地で、先人達の途方もない労苦の末、切り拓かれました。

お茶づくりに恵まれた自然環境

茶の生育には、深く耕せる厚い土の層を持ち、養分に富み、通気性が良く、弱酸性である土地が良いとされます。 牧之原台地はその昔、大井川の川底でした。土壌は砂利や石が多く赤い土で、水はけが良く弱酸性です。また標高が約40~200メートルあり、低地に比べ夜温が低く、春先は特に霧が発生しやすくなります。 その結果、茶葉の成長スピードは緩やかになり、やわらかい状態が長く続きます。さらに日中の豊富な日射量により光合成が進み、葉肉の厚い葉が作られます。このことにより、牧之原台地でしかできない豊かな香味のお茶を作ることが可能になります。

牧之原台地の茶畑とは
茶葉
茶葉
茶葉
茶葉
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