品種の選定
茶の品種改良は、明治時代より本格的に取り組みが始まり、現在品種として登録されているものは100種類以上に及びます。
茶園で栽培する品種を選ぶ時には、気象条件や産地適性と品種の特性を照らし合わせる必要があります。
当社では、主力品種である「やぶきた」に加え、早生・中生・晩生品種を組み合わせた茶樹の栽培を行っております。
それぞれの品種特長を活かした生産・製造をすることによって、日本茶の個性溢れる豊かな香味の世界を皆様にお届けします。

やぶきた
茶園面積 | 13.1ha |
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摘採時期 | 4月下旬~5月上旬 |
当園の主力品種。静岡県在来種の実生から1908年、静岡市内の民間育種家である杉山彦三郎氏により選抜された、日本茶を代表する品種。
1945年に静岡県の奨励品種となり、その後1953年に登録。全国の栽培面積は、約75%を占める。煎茶としての品質に優れ、味良し・香り良し・色良し。すべてのバランスが取れた超優良品種。
※深蒸し製法時

つゆひかり
茶園面積 | 0.4ha |
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摘採時期 | 4月下旬 |
2000年に登録された比較的新しい品種で、2001年から静岡県の奨励品種になり、当社でも導入した。萌芽期・摘採期はやぶきたより2日程度早い、やや早生種。樹勢が強く、多収性。
耐病性、耐寒性に優れている。やわらかな甘みと、ほんのり桜葉のような香りが特長。水色は鮮やかなグリーンになる。
※深蒸し製法時

おくみどり
茶園面積 | 0.5ha |
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摘採時期 | 5月中旬 |
1974年に登録。萌芽期がやぶきたより11日、摘採期は8日遅い、晩生品種。
新芽の硬化が遅く、樹勢が強く、多収性。耐寒性に優れている。やぶきたと摘採時期が重ならず、品種特長を活かしたタイミングでの摘採・製造ができること、また抹茶にも向く品種とされていることから導入した。癖が無い温和な香味と言われるが、しっかりとした旨みと独特な青い香りが特長。



